「気仙三十三観音霊場への招待」講演会レポート(文:福田亮雄)

◇大船渡カメリアホールにて講演会を実施

10月23日(火)13時半より15時まで、大船渡カメリアホールにて「気仙三十三観音霊場への招待―仏と出遭う自分と出会う―」と題した講演会を実施しました。強雨にもかかわらず、180名弱の方々に参加していただきました。ホールはぎっしり。活動を通じてご縁がつながった、霊場に関係する方、いつもお尋ねする大船渡中学校仮設の方々、現地NPOの方、陸前高田観光物産協会の方々など多くの方にご参加いただきありがたく思いました。

◇ひとさじの会・再興プロジェクト概要・HPの紹介

13時半開始。はじめに15分程度、ひとさじの会の紹介、気仙三十三観音再興プロジェクトをはじめるに至った経緯、実施した事業の報告、そして観音霊場を巡礼する意味合いについてお話しいたしました。観音霊場巡拝のキーワードは「出会い」であり、観音様との出会い、亡くなった方との出会い、地元の歴史文化との出会い、自分自身との出会い、地元の方々との出会いといった様々な「出会い」が経験できる場であることが述べられました。次に10分程度、気仙三十三観音HPについての紹介をいたしました。

◇金剛寺さまの講員によるご詠歌奉詠

そして、ご詠歌奉詠。津波の被害にあった真言宗智山派金剛寺さまのご詠歌講員の方32人にお唱えいただきました。なんでも、ご住職は、「初めて聴く人も多いので、そんなに頑張る必要はない」とおっしやったそうですが、「いやいや出るからにはもっと上手く成らねば」との声が強く、毎週練習を重ねたと聞きました。声もよく通り、所作もきっちり。すばらしかったです。住む場所が遠くなったりと疎遠になった方もいるそうですが、久々に皆と会ってすっかりと楽しくなり、以前と変わらぬ一体感が出てきたといいます。帰りのバスでは、満員の聴衆の前でお唱えでき「いや~楽しかった」と大勢の方がおっしゃっていたそうです。アンケートでも、家が浄土真宗なので初めてご詠歌を聴いたがとてもよかったという意見や、子どもの頃におばあさんやお母さんが仏壇の前でお唱えしていたことを思い出し涙がでた、という意見など大変好評でした。

◇東海新報社・佐々木克孝さん講演

最後に東海新報社の編集長の佐々木克孝さんより「気仙三十三観音めぐり心の旅」と題した講演を頂いきました。子どもの時の霊場とかかわりや、なぜ「祈りの道」という記事を書くようになったのか、書いていく過程で観音様に書かされているのではないかと思ったことなど、ときには笑いも交えお話しいただいきました。多くの方々にご支援を頂き盛会となりました。ご協力を頂いた方々ありがとうございました。

◇霊場に御朱印をお配りいたしました

観音霊場を巡礼する方は、お参りの後、納経帳に御朱印を頂く方が多くいらっしゃいます。気仙三十三観音霊場では、このような「御朱印」は一部の寺院をのぞき、あまり行われていないようですが、地元の方々ばかりでなく、他県の方々がお参りいただいた場合、「納経・朱印」を所望される方がいらっしゃると思い、ご本尊の種子が記された朱印と霊場名が記された角印を作成しお配りいたしました。たくさんの方にお参りいただき、御朱印が役立つようになれば、と思っております。

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